2014年9月12日金曜日

フライト・ゲーム


Non-Stop/2014年/アメリカ/107分
監督 ジャウム・コレット=セラ
脚本 ジョン・W・リチャードソン、クリス・ローチ、ライアン・イングル
撮影 フラビオ・ラビアーノ
音楽 ジョン・オットマン
出演 リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、スクート・マクネイリー、ミシェル・ドッカリー、ネイト・パーカー、ルピタ・ニョンゴ

以前、フジテレビ系列で「脳内エステ IQサプリ」と言うクイズバラエティ番組がありまして、問題に対して正解・不正解にかかわらず解答に納得がいかないなどの場合「モヤっとボール」をセット中央に放り込む趣向だったのですが、今作を鑑賞後、まさにモヤモヤしてこの「モヤっとボール」をスクリーンに投げ込みたい気持ちで劇場を後にしたのでした。

※モヤっとボール

原題は「ノンストップ」。そのタイトル通り、息もつかせない展開でそれなりに引き込まれて鑑賞しましたが、いわゆるミステリーの仕掛けの部分に疑問符がたくさん浮かび集中力を欠いたところへ、コトが進むにつれなぜだか画面からはさほどの緊迫感が伝わってこず、いざ真犯人からペラペラと語られる犯行の動機に至っては「…ん?」とよく聞き取れないまま首を捻り、そうこうしているうちにジュリアン・ムーアが最後「Depends on」で締めて…って結局、お前のホントの行先はどこだったんだよ!そして、職業とかさ、ディテール話せよ!との僕の叫びもむなしくエンドロールが流れていったのでした。

でも、ジュリアン・ムーアは相変わらずこの手の役は巧いですね。彼女のおかげで映画が引き締まった気がします。そして、リーアム・ニーソンの無双っぷり。ぼくはこの役者さんは好みではなく特に思い入れがないのですが、アクションも達者にこなし、もちろんドラマパートの重厚で渋みのある演技は抜群の安定感で、かつてはハリソン・フォードとかが担ってた役割を継承しつつありますね。
エクスペンダブルズ4あたりで出演しそう

荒っぽいミステリー仕立ても、リーアム・ニーソンありきの演出とジャウム・コレット=セラ監督の力量、さすがハリウッドの底力で撮影と編集のスキルの高さと、ジョン・オットマンのスリルフルな音楽が相まって非常に娯楽性の高い作品に仕上がっていたとは思います。

でも、なんと言っても見所はCA役で出演しているアカデミー女優、ルピタ・ニョンゴの髪型でしたね。最高にクールでした。