Big Hero 6/アメリカ/2014年/102分
監督 ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
脚本 ロバート・L・ベアード、ダニエル、ガーソン、ジョーダン・ロバーツ
ストーリー ポール・ブリッグス
音楽 ヘンリー・ジャックマン
日本版エンドドング AI
声の出演(日本語吹き替え版) 菅野美穂(キャスおばさん)、小泉孝太郎(タダシ)、川島得愛(ベイマックス)、本城雄太郎(ヒロ)
2D日本語吹き替え版で鑑賞しました。
実は、鑑賞前に予告編のミスリードを含めてネタバレをちらりとネットで覗いてしまい、尚且つ同時上映の短編映画『愛犬とごちそう』がアニメーションの出来具合は素晴らしくワンちゃんも可愛くてジャンクフードもおいしそうと描写は良かったものの、肝心のお話に何だかもやもやしてしまい、若干低めのテンションからの導入となったのですが、本編の鑑賞が終わってみれば、心晴れ晴れ!真人間になっていました。
小学生の頃、通信簿の所感欄のようなところに(他に褒めどころがないのか)「いささか短気なところは見受けられますが、明るく素直な良い子です」みたいなことが度々書いてあった覚えがあるのですが、今作、そんな資質を発揮して、まさに素直に楽しみました。素直に笑い、素直に泣き、素直に親指を立てた次第です。
ぼくは、いわゆるヒーローもの、戦隊もの、ロボットものと言ったジャンルに造詣が深くないのでその辺りのオマージュへの理解や逆に突っ込みどころは割にスルーですし(アイアンマンとかゴレンジャー的なものは思い浮かべましたけれど)、また舞台となるサンフランソウキョウの描写なども含めていかがなものかと斜に観る向きもあるのだろうな、と言う感触はありましたが、それを補って有り余るアニメーションのクオリティと脚本の良質さがこの作品には溢れていると思います。
親子連れが羨ましかったですね。ぼくに子供でも居ればこの後、ちょっと贅沢な晩ご飯でも食べながらベイマックス話に花を咲かせたいところです。機嫌良くおもちゃを買ってあげたりするかもしれません。
序盤のベイマックスの描写の胸キュンな愛くるしさと可笑しみがたまらないです。齢四十二を今月迎えたぼくでも迷わず抱きついてぷにぷにするでしょう。「 ちょ、まじベイマックス欲しいんですけど」です。ベイマックスさえいれば女なんかいらない!とまで思いましたが、どうでしょう。今後、ヒロにガールフレンドができてベイマックスとの友情と彼女への愛情とでの板挟み…これじゃ『テッド』か。
そして、物語の重要なキーとなる日本が生んだウォークマンと並ぶ偉大な発明、ロケットパンチ。やっぱりこれ、最高ですよね。どんな映画もロケットパンチさえあれば名作たり得るんじゃないかとまで想像してしまいます。
ぼくは何であれほとんど泣いたりしないのですが正月休みに鑑賞した安藤サクラ主演、『百円の恋』で大号泣し、もう今年一年分は泣いたわいと思った矢先、枯れぬ泉のごとし、まだ涙が頬を伝う事態に遭遇し、しかもきっちりと笑い、感動しと爽やかな気分で劇場を後にしたのでした。
しかし、この映画を観終わって最初に思ったのが『STAND BY ME ドラえもん』ってほんとクソだったな、と言うのは内緒の話です。
……『愛犬とごちそう』、このもやもやを誰かに解消してほしいなあ。