2014年4月2日水曜日

LEGO(R)ムービー


The LEGO Movie/2014年/アメリカ/100分
監督 フィル・ロード、クリストファー・ミラー
脚本 フィル・ロード、クリストファー・ミラー
撮影 バリー・ピーターソン
音楽 マーク・マザースボウ
出演 クリス・プラット、ウィル・フェレル、エリザベス・バンクス、ウィル・アーネット、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン

意外と上映回数が限られており、朝イチに2D字幕吹替え版での鑑賞でした。午前中からものすごい量の視覚情報が頭に流れ込んできて鑑賞後はクラクラしてぐったりでした。
一言で感想を言えばすごく「詰まっている」。もう、ぎっしりです。おもちゃの缶詰ですね。金なら1枚、銀なら5枚です。

まずは、とにかくビジュアルがすごい。それこそ幼少の頃、LEGOに限らずブロック遊びや積み木遊びに慣れ親しんだ僕らの世代にとっては、頭の中で思い描いていた世界がスクリーンを通して眼前に繰り広げられているわけですから、それはもう単純にわあ!すごい!なわけです。

LEGOの光沢や質感、動きはもちろん、すべての造形物がきっちりLEGOのあのぽちぽちで組み合わさっている説得力。もう画面の隅から隅まであのちっこいブロックのパーツパーツの重なりで、しかもそれが生命を持って動き回ったりしているので、ちょっぴり、というか相当狂っています。そこへ来て、監督はフィル・ロード、クリストファー・ミラーですから今回もなんだかキラキラ・ビカビカした演出もあったりしてドラッグ・ムービー感たっぷりでしたね。

脚本もこのコンビ、大変良く出来ていて、マニュアルに従って生きることを是としマニュアライズされた世界の中でもこの上なく没個性な主人公エメットが、救世主と間違われたり、いや預言はでたらめだったと言われたりのすったもんだの末、型破りなヒーローたちをそのマニュアルを逆手にとってまとめ上げていき悪を倒す…いや、悪を倒すって言うのでもない救いをもたらす。そこに、実写パートの親子のやりとりが絶妙に絡んでいてウマい。これも、LEGOと言うおもちゃの特性をちゃんと活かしてますよね。ひとつの小さなパーツを組み上げていく大人の趣味的な遊びと本来の子供ならではの自由闊達な発想による遊び。それが、エメットの生きる世界と二重構造になっていてぴったりとブロックが重なるようにはまっていく。見事です。その上で、主人公の成長、敵役の改心、奔放に活躍してきたヒーローたちの気づき、ワイルドガールとのロマンス、とこちらもぎっりし「詰まっている」のです。

この作品を作り上げるのは大変に気の遠くなる作業だったに違いない、と考えると本当に気が遠くなるのですが、まずは拍手喝采。早起きして観にいってその圧倒的なパワーにやられて家に帰ってから午睡を嗜みましたが、アニメーションってすごいなあ、面白い人たちが面白いことを楽しそうに、しかも、めちゃめちゃマジに作るとものすごいシロモノができるなあと、その日は夢見心地のうちに過ごしました。