2014年12月11日木曜日

インターステラー


Interstellar/2014年/アメリカ/169分
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
撮影 ホイテ・バン・ホイテマ
音楽 ハンス・ジマー
出演 マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャスティン、マイケル・ケイン、ジョン・リスゴー、マッケンジー・フォイ、ティモシー・シャラメット、ケイシー・アフレック、マット・デイモン

前半、宇宙へと旅立つまでの大胆な省略話法と終盤にかけての超展開に169分と言う長尺をさほど感じることなく、サイエンスフィクションの世界に疎いぼくでも細かい部分は頭に疑問符が浮かびながらではありましたが楽しんで鑑賞できました。

親子愛からひいては男女の愛、そして人類愛と言う普遍的な愛についての物語に落とし込んであって、クリストファー・ノーラン監督らしくいささか大仰な演出でグイグイと進んでいく感じでしたが、個人的にこの「父と娘」と言うパターンには滅法弱いのでたいそう涙腺が刺激された次第です。

「ウラシマ効果」って設定も大好物でして、何かセツナオモシロイ…って感じで心揺さぶられるのです。

グラビティ、重力がキーワードになる今作、どうしても昨年末に鑑賞した「ゼロ・グラビティ」が思い出され、視覚効果や音楽はこちらの方がフレッシュな驚きがあって好きだったりするのですが、お馴染みハンス・ジマーの音楽もいささか煩かったものの、これまた良かったです。宇宙空間で無音になるシーンとのギャップが盛り上げてくれますよね。

脚本も素晴らしいと思います。鑑賞中、どんな着地点にこの壮大な物語を運んでいくのかハラハラとしていましたが、淡いながらも確かに光る希望を見出せるラストで腑に落ちました。

そして、この壮大な物語を下支えするのが俳優陣の渾身の演技ですよね。マシュー・マコノヒー、贔屓目もありますが素晴らしかった。特に宇宙空間に放り出されて五次元空間へと落ちて行くあの息遣いと足下から股間にかけてすーっとする感じ、凄かったです。もちろん、独特の喋り方と熱量で良き父っ振り、また冒険者としての男振りも最高でした。娘、マーフィーの少女時代を演じたマッケンジー・フォイも良かったですね。強い眼差しで、後の成長に繋がる説得力のある演技でした。

こう言う映画には必須のサブキャラ、TARSとCASEも可愛いかったし、泣ける役回りで最高でした!