2015年2月20日金曜日

ミュータント・タートルズ


Teenage Mutant Ninja Turtles/2014年/アメリカ/101分
監督 ジョナサン・リーベスマン
脚本 ジョシュ・アッペルバウム、アンドレ・ネメック、エバン・ドハーティ
撮影 ルラ・カルバーリョ
音楽 ブライアン・タイラー
出演 ミーガン・フォックス、ウィル・アーネット、ウィリアム・フィクトナー、アラン・リッチソン(ラファエロ)、ノエル・フィッシャー(ミケランジェロ)、ピート・プロゼック(レオナルド)、ジェレミー・ハワード(ドナテロ)、ダニー・ウッドバーン(スプリンター)、ウーピー・ゴールドバーグ

IMAX3D字幕版での鑑賞でした。91年に日本公開された、スティーブ・バロン監督版「ミュータント・タートルズ」は当時劇場で鑑賞した覚えがあり、ユニークなキャラクターと設定に魅かれ大変に楽しんだ記憶があります。フィギュアも持っていました。ミケランジェロだったかな。
今回、昨今のリブート流行の波に乗って、しかもマイケル・ベイと言うことで興味津々、期待が高まっていたところです。てっきり、マイケル・ベイが監督だと思っていたら彼は製作で、監督は別の人(ジョナサン・リーベスマン)なんですね。でも、しっかりとマイケル・ベイ印の作品に仕上がっていました。

無駄に(と言っても過言ではないくらい)動き回るカメラとズームショットで画面酔いせんばかりにライド感たっぷり。トランスフォーマーがミュータント・タートルズに置換されただけと言えば身も蓋もないですが、今作は尺も101分とそこそことうまくまとまっています。

話は逸れますが、『96時間 レクイエム』を観た後だと、これだけカメラアングルがあちらこちらして、なお視点を失わないっちゅうか一応何が起こっているかちゃんとわかるので、やっぱり編集って映画の肝だよな、などと改めて鑑賞中に思いを馳せていた次第です。

さて、肝心の感想ですが可もなく不可もなくと言ったところ。雪原でのチェイスやクライマックスのビルのシークエンスなど、いわゆるマイケル・ベイ的なアクションが見所で確かにそこは面白いですし、元来、ぼくがこの「ミュータント・タートルズ」というヒーローに愛着を持っており、かてて加えてペットとして何匹も飼育していた過去を持つ、ちょっとした亀さん好きなので彼らの活躍はやはり楽しい。

けれども、個人的にはもう少し、各キャラクターの特徴や特性を掘り下げた描写(描き分け)やピザ大好物!HIPHOP最高!あたりの描き込みなどディテールにこだわりが欲しかったですね。
ミュータント・タートルズ以外の登場人物がいささか魅力に欠けるため(ミーガン・フォックス、ヒロインとしてはイマイチですよね)、もっと彼らに時間を使っても良かったんじゃないかなと思います。
鑑賞後、ピザを食べずにはいられない!とかヌンチャクを振り回したい!みたいな衝動的な気分までには至らなかった。

おそらくターゲットの年齢層を幅広く(アンダーの方に)とってあるため、脚本や台詞回しも無難なところに落ち着いているのでしょうけれど、その分、薄い味付けで、ユーモアさ、クールさ、シリアスさの軸が定まり切っていないように感じて物足りなさを覚えました。ただ、リブート一作目、いわゆるミュータント・タートルズ登場編としてはこのあたりが落としどころなのでしょうか。続編に期待ですね。

やっぱりヒーローものは打ち上げシーンが欲しいですよね。ピザ食べたい。