2016年1月22日金曜日

ピンクとグレー


2015年/日本/119分
監督 行定勲
原作 加藤シゲアキ
脚本 蓬莱竜太、行定勲
撮影 今井孝博
音楽 半野喜弘
主題歌 ASIAN KUNG-FU GENERATION
出演 中島裕翔、菅田将暉、夏帆、柳楽優弥、岸井ゆきの、千葉哲也、マキタスポーツ、宮崎美子

予告編、ポスター含めて前情報をほとんど入れずに鑑賞しました。鑑賞後にチェックしたところによると原作は男性アイドルグループ、NEWSの加藤シゲアキが物した処女小説であり、事前の販促で「幕開けから62分後の衝撃!」などとネタバレチックにPRされていたこと。そうです、今作は映画中盤である大仕掛けがあるのですが、これを全然知らずに鑑賞できたので素直に「ほえー」と驚きを以てこの“ある仕掛け”を迎え入れることが出来ました。

とは言うものの、ごめんなさい!ぜんぜん楽しめませんでした!なんか演者さんたちも頑張ってて、ぼくは存じあげない方ですが主役の中島裕翔(こちらも後で調べたところアイドルグループ「Hey!Say!JUMP」のメンバー)をはじめ、菅田将暉、夏帆も非常に熱を入れたお芝居をしていましたが、おそらく今作を監督した行定勲の演出がぼくに合わないのでしょう、こう、なんかむず痒いと言うかウザったいと言うかとにかく観ていて、いーっ!となるところが多かったです。

実のところ苦痛のあまり途中で席を立とうかと思ったほどでしたが、なんとかエンディングまで堪えました。しかも鑑賞中、集中力が途切れていたところに朝方クリーニング屋さんで引き取ったワイシャツを会社に置き忘れてきたことを思い出し、いーっ!となっているところに、あーっ!も加わってほとんど映画そっちのけです。申し訳ありません。しかし、ぼくが苦手な作品だっただけで、観る人が観れば大変面白いものかもしれませんし、ジャニーズファンや原作ファンの方の思い入れもあるでしょう。一概につまらん!駄作だ!と判を押してしまうのも心苦しいところです。

映画の後半はタイトルの「ピンクとグレー」に倣ってモノクロームの画面になるのですが、ここからが絵面も見にくいうえにお話の方も混沌と収束していき、結局は何が言いたいのかわからずじまい。一体、この映画のテーマは何だったのかと疑問符を頭に浮かびあがらせながら、昨年鑑賞した、こちらもジャニーズの渋谷すばる主演『味園ユニバース』と全く同じ(と記憶しています)台詞で幕を閉じます。最後にこの台詞を持ってくると、ほんと作品全体がこの台詞に集約されているような気がしてあんまりうまくないんですけれどね。

今作の主題歌はエンドロールに流れるASIAN KUN-FU GENERATIONの「Right Now」でしたが、こういう類の邦画ってなぜいちいち主題歌をつけるんですかね。別になくても良いと思うのですけれど。劇中音楽もぼくにはうるさく煩わしかったです。などと、一通りくさしてしまいましたが、一点、柳楽優弥の演技は素晴らしく良かった。出番はほんの少しなんですけれど、脚本を相当読み込んだのか深みのある存在感溢れたお芝居でした。

夏帆がはっちゃけてました。濡れ場もあります!

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