2014年10月3日金曜日

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー


Guardians of the Galaxy/2014年/アメリカ/121分
監督 ジェームズ・ガン
脚本 ジェームズ・ガン、ニコール・パールマン
撮影 ベン・デイビス
音楽 タイラー・ベイツ
出演 クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デヴィッド・バウティスタ、ビン・ディーゼル(グルート)、ブラッドリー・クーパー(ロケット)、リー・ペイス、マイケル・ルーカー、カレン・ギラン、ジョン・C・ライリー、グレン・クロース、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン

IMAX3D字幕版で鑑賞しました。エグゼクティブシートを陣取って勝ち組気分に浸ったのも束の間、まさかのポップコーンとコーラを買い忘れるという失態を犯してしまいました。この手の映画は万全の態勢で臨みたかったのに…。

予てより方々から随分とその評判を耳にしており、ぐぐっと期待値を上げての鑑賞となりましたが、その期待に違わず滅法面白くて、久方ぶりにパンフレットを購入してしまいました。
家に帰ってからつやつやと綺麗な出来の良いパンフレットを眺めつつ、ご贔屓のブラッドリー・クーパーは声だけでもイケる!などとニヤニヤしながら満足してその晩は眠りに就いた次第です。

鑑賞中、なんとなく日本が誇るスペースオペラの傑作「コブラ」を思い出していました。
クリス・プラット演じる“スター・ロードことピーター・クイルのセクシーでマッチョな姿形と女癖の悪さや卓越したユーモア、間が抜けているけれどいざとなった時の機転と行動力、それに異星人たちと協力して事を為していくストーリーやSFならではの小道具のアイデア、メカニックなど諸々の造形が通じるところがあってそれを想起させたのかもしれません。

※アレクサンドル・アジャ監督による実写化の話は立ち消えになってしまったのでしょうか…。
画像はプロモーション用のビジュアルポスター。クリス・プラットが演じてもイイネ!
正直言って、何番煎じかって言うくらいの王道のジャンル映画として仕上がっていますし、スクリーンにもその「なんだか懐かしい」感が漂っており、たぶんぼくが覚えている限りで生まれて初めて映画館で映画を観たのは父に連れられて行った「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」なのですが、その時の記憶がふつふつと甦ってきたりして、なんともふんわりした気持ちになりまして、それはさておき、やっぱりこれだよ!これ!こう言うストレートに娯楽できるSF映画が観たかったんですよ!と、上映中、膝を打ち過ぎて真っ赤になったのです。

劇中で重要なキーとなる懐メロミュージックに関しても上述のように世代的にストライクな部分もありますしCherry Bomb」で出撃!とかこぶしを振り上げたくなる感じでサイコーですよね。
70~80年代の音楽を非常に巧みな形で取り入れてあり、そこも狙いなのか、子どもを連れて観にいったお父さん、お母さんも「おっ」となるんじゃないでしょうか。
ぼくのように、昔々お父さんに連れられて初めて劇場で鑑賞したのがこの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」だった、と言う思い出話が何十年か後にどこかで語られると思うと素敵ですね。
それに相応しい映画だと思いますよ。

ぼくが今作で一番感心したのが、登場する各キャラクターの描き方とその魅せ方です。
ガーディアンズ達はもちろん脇を固める異星人の見せ場もふんだんに盛り込んであって、くすぐられます。一番のお気に入りはマイケル・ルーカー(大好きな俳優さんです)演じるヨンドゥ。侠気たっぷりでワルいんだけれど憎めない、いざ戦いとなったら口笛ひとつで自在に操れる矢のような武器で敵を一網打尽。カッコイイ!
予告編はロケットのひとり舞台だった感はありますが、この映画を鑑賞した人には一様にグルートの株が上がったことでしょう。「可愛いは素敵!」なんて雑誌のコピーでありそうですが、グルートは「無敵で可愛い」って言う最強の属性を持ってますからね。ビン・ディーゼルも良い仕事をしました。

劇中音楽含め過去作へのオマージュ、ロケットの気のきいた台詞の小ネタなど様々な要素を含んでいる今作ですが、とにもかくにも難しいことは言わず、老若男女に肩ひじ張らず楽しんでくださいとオススメできるSFエンターテインメントであることは間違いなしです

※ラヴェジャーズのリーダー、ヨンドゥ・ウドンタ(マイケル・ルーカー)