2016年9月16日金曜日

グランド・イリュージョン 見破られたトリック


Now You See Me 2/2016年/アメリカ/130分
監督 ジョン・M・チュウ
脚本 エド・ソロモン
撮影 ピーター・デミング
音楽 ブライアン・タイラー
出演 ジェシー・アイゼンバーグ、マーク・ラファロ、ウッディ・ハレルソン、デイブ・フランコ、ダニエル・ラドクリフ、リジー・キャプラン、ジェイ・チョウ、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン

せっかくの機会だからと、前作の『グランド・イリュージョン』をAmazonビデオでレンタルし、鑑賞した翌日に劇場へ足を運んで今作に臨みました。結果的にこの予習が大正解と言うか、前作を観ていないと面白さ半減どころか、割に置いてけぼりを喰らう感じになるんじゃないかと思いました(序盤とか特に)。もし、ブログを読んでこの続編である『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』を鑑賞しようと言う方がいらっしゃいましたら、まずは前作を観ることを是非ともオススメします。ちなみに、この順番が逆(つまり二作目→一作目)の順で観ても、興醒めすること然りでぜんぜん面白くありませんのでご注意を。

それで、感想なのですが結論から言うとぼくは一作目の方が面白かったと思うし、好きでした。色々と理由はあるのですが、最も大きなポイントは一作目のヒロインだった、ぼくの大好きなメラニー・ロランが出演していないと言うことです!まあ、物語の都合上、出演していないのは当たり前なのですが、それにしても今作はヒロインと言う点でいささか魅力不足。前作でアイラ・フィッシャーが演じたヘンリーも降板、入れ替わりにメンバーとなったリジー・キャプラン演じるルーラはコメディエンヌぶりは良いものの、ちょっとパッとしないなあと言った感です。本筋とは全く関係ない、すごく個人的な話ですけれど。

ぼくは、マジックの類は案外好きでして、種明かしなども気にせずぽかーんと口を開けてやんややんやと楽しむクチなので、今回もマジックのシークエンスは(実際にキャストが演じているマジックにせよ、それがCGで描かれているにせよ)、素直にすげーとエンジョイできました。見所は物語の軸である「フォー・ホースメン」と呼ばれるマジシャン・チームが厳重なセキュリティの中、チップをトランプに隠して盗み出す一連の場面。パームトリックと呼ばれるマジックの手法を駆使して、そのカードを仲間に投げては受け、投げては受けを繰り返し、執拗なボディチェックをすり抜けて無事盗み出すのですが、俊敏に移動するカメラワークも冴えていて、大変にスリルがありました。もう一つは、ジェシー・アイゼンバーグが雨を自由自在に操るシーンですね。実際のところ、あんな風にはならんだろうと思いながらも、そこは映画と言うもう一つのフィルターを掛けることによって、単純に言っちゃえばカッコイイ!ってなフォトジェニックなシーンになっています。

ただですね、逆に言うと見所はそこぐらいで、総じて前作と比べると大味になっていると言うかスケールやパワーもアップしているようなんだけれど、脚本に締まりがないような気はしました。すごく気になったのが、催眠術万能すぎ!と言う点です。肝心要なところはほぼ催眠術無双なんですよ。何でもアリ感がたっぷりです。ラストも何だか釈然とせず首をかしげましたしが、どうやら、三作目の制作も予定されているようなので今作はブリッジ的な役割を果たすのかもしれません。そう言えば、ヒール役で元魔法使いのダニエル・ラドクリフが出演しているのですが、「ジャジャーン」と言いながらの登場シーンだけ良かったです。その後はトーンダウンで、うーん…イマイチ。とは言え、キャストは前作に引き続き、モーガン・フリーマン、マイケル・ケインと言った大物の芸達者な俳優陣も含めて役者が揃っていますので、その点は十二分に楽しめると思います。とりとめのない感想になりましたが、やはりこう言う映画は語るより、ズバリ観て楽しむべし!ですね。くれぐれも、一作目→二作目とご鑑賞いただきますよう。あと、余計なことは考えず、エンジョイ精神で!

前作『グランド・イリュージョン』からメラニー・ロランのキュートなオフショットです。

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